ついに!アニメBLEACH千年血戦篇season3「相剋譚」が10月5日(土)に放送が開始されました!
アニメ化を記念し、第1話〜最終回までの全話あらすじ解説を編分けしてまとめました!
かなり莫大な量になっておりますので、ぜひご覧いただけると幸いです。
今回は『千年血戦篇season3「相剋譚」』あらすじ解説まとめです。
尚、本記事は一週間ごとに1話ずつ追加していきます。
- 前回のあらすじ
- 第27話「A」
- 第28話「KILL THE KING」
- 第29話「THE DARK ARM」
- 第30話「THE BETRAYER」
- 第31話「AGAINST THE JUDGEMENT」
- 第32話「THE HOLY NEWBORN」
- 第33話「GATE OF THE SUN」
- 第34話「BABY,HOLD YOUR HAND」
- 第35話「Don't Chase a Shadow」
- 第36話「BABY,HOLD YOUR HAND [NEVER ENDING MY DREAM]」
- 第37話「SHADOWS GONE」
- 第38話「FRIEND」
- 第39話「The Visible Answer」
- 第40話「MY LAST WORDS」
前回のあらすじ
第27話「A」

親衛隊は千手丸の卍解「娑闥迦羅骸刺絡辻」によって葬られ、和尚とユーハバッハが対峙します。
和尚の「しら筆一文字」で名前を「黒蟻」に変えられたあげく踏み潰されたユーハバッハですが、
突如和尚の真後ろにワープし剣で和尚の胸を一突き。
ユーハバッハの生還と同時に、葬られたはずの親衛隊までも復活してしまいました。
さらに、ユーハバッハの目が単眼から複眼へと進化しています。
体に刻まれた「黒蟻」の文字もだんだんと消えていきます。
ユーハバッハの力は「これから怒る全てを見通し知ることのできる力」です。
滅却師らに与えられている聖文字(A~Z)ですが、その頭領であるユーハバッハもまた聖文字が刻まれています。
聖文字は「A」。
その能力はーー。

ユーハバッハ「全知全能」
滅却師の伝承に「聖帝頌歌」というものがあり、「900年を経て鼓動を取り戻し、90年を経て理知を取り戻し.、9年を経て力を取り戻し、9日間を以て世界を取り戻す」という言い伝えです。
ユーハバッハはたった今、”最後の9日間”を終えたことで本来の力を取り戻したのです。
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雨竜は復活後、またも千手丸と対峙します。
ユーハバッハ復活後、雨竜は静血装のようなものを纏っていてどうやら肉体が強化されており、千手丸の攻撃を柔軟に躱します。
しかし、千手丸は反物で雨竜を縛り上げ身動きを取らせないように固定させました。
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「なぜ自分が破れるのか知りたいと考えているな」という挑発を和尚が受けると、詠唱を始めます。
和尚「常闇ィよ常闇ィよ ちょいと来い〜…」
「おんしが二度と生まれて来ぬよう わしらの贄にならぬよう〜…」

和尚「不転太殺陵」
不転太殺陵は相手を弔う墓標の群れで、100年後の尸魂界から黒を奪って拵えたそう。

あぁ厨二心が黙ってない
能力は不明ですが、恐らくめちゃめちゃに強力な技でしょう。
しかし、すでに”視えている”ユーハバッハは臆する様子が全くありません。
ユーハバッハ「我が名はユーハバッハ お前の全てを奪うものだ」

和尚は一瞬で体をバラバラに砕かれてしまうのでした。
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千手丸は反物で雨竜を縛ったものの、雨竜の能力により位置が反転し、
反物で縛られた千手丸は雨竜によって矢で射られてしまいます。

千手丸が堕ちたことで卍解、莫大な霊圧が消え、現世にいる黒崎一心や尸魂界の浦原喜助たちも
すぐに察し驚いた表情を浮かべます。
零番隊を全滅させたユーハバッハと滅却師は霊王の元へ歩みだします。
ユーハバッハ「零番隊は落ちた 次はお前が落ちよ 霊王よ」

ついにユーハバッハが霊王の眼前にたどり着きました。
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一護たちは花鶴大砲でようやく霊王宮に到着します。
しかし、目の前にあるのはバラバラになった和尚の姿でした。
すぐに織姫が立花で治療をしようとしますが、一護の耳元で和尚の声が囁きます。
和尚「わしの名を呼んでくれ…一護….」
一護「兵主部一兵衛」

和尚「いやあ!ありがとうよ!」
なんと、バラバラになっていた和尚がすぐに生き返ったのです。
名には全ての力がこもっていて、一護に名前を呼んでもらうことで体を取り戻したようです。
和尚「一護、ユーハバッハを止めてくれ」
零番隊は滅却師に敗れたため、一護たちが頼みの綱となりました。
霊王が死ねば現世も、虚圏も尸魂界も…全てが消えてしまいます。
そんな重たい使命を背負った一護は「あぁ。」とだけ返事をし、霊王の元へ駆けあがります。
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ユーハバッハ「さらばだ霊王 未来を見渡した我が父よ」

第27話久保先生書き下ろしポエム

第28話「KILL THE KING」

霊王がユーハバッハによって刺されたことで、三界に揺らぎが生じます。
霊王大内裏に到着した一護、織姫、チャド、夜一、岩鷲の4人が対峙します。
また、ユーハバッハは開眼しています。

一護とユーハバッハの1vs1のバトルが始まります。
空中でかなり激しい戦闘を繰り広げる2人。
一護の月牙天衝は以前よりもはるかに威力を増しており、ユーハバッハを軽々しのぎます。
大聖弓 を月牙天衝で打ち消すほど一護は進化しています。
苦悶の環や極大防御呪法である聖域礼賛に対しても新技の月牙十字衝で打ち消してしまいます。

ユーハバッハを地面に叩きつけます。
しかし、ユーハバッハは「まだ何も視えておらん」と言い立ち上がると再び開眼をし、強大な力で一護を翻弄します。
一護の攻撃はことごとく躱され、霊王の眼前に叩きつけられてしまいます。
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一方、尸魂界技術開発局では、局員を総動員して揺れの原因の調査をしていました。
伊勢七緒も居り、裏腹に「滅却師は1,000年前の死神との因縁に端を発したのに、なぜ死神を皆殺しにせずに霊王の元へ行ったのか」と質問をします。
滅却師はこの世界の枠組みに嵌まらないという理由で二度も滅ぼされそうになりました。
だからこそユーハバッハの目的は「祖である父を殺し新たな世界を創造すること」なのです。
ユーハバッハ「1,000先をも慧眼の眼で見つめ 我ら滅却師の不遇さえ霊王アドナイェウスは見通していた」
「見通して尚、滅却師を見捨てたのだ」
なんと、ここで霊王の真の名前が「アドナイェウス」であることが発覚します。
ユーハバッハに「私に剣を向ける理由はあるのか」と問われますが、「あんたを止めるためにここにきたんだ」と一護はめげずに立ち上がります。
一護「月牙…!」
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和尚「すまんのぉ人間ども」
「おんしらではユーハバッハに勝てん」
「じゃが案ずるな 平和とは全てそういうものよ」
「のう ユーハバッハよ」

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一護「天衝!!!」
一護の月牙天衝はユーハバッハに片手で止められてしまいます。
すると、霊王を隠す幕が燃え、胸に剣が刺さっている霊王の姿が露わになります。
まだ生きていることがわかった一護はすぐに剣を抜きます。
ユーハバッハ「抜くがいい お前にならそれができよう その剣を抜き放ち…」
「お前自身の手で尸魂界を滅ぼすがいい」

ユーハバッハの霊圧に当てられたことで、一護の中の滅却師の血が騒ぎ、霊王を真っ二つにしてしまいました。
ユーハバッハは、一護がルキアと出会い死神の力を手に入れ、己の過去を知り得たことで本物の斬月と出会い、今に至るまで全てユーハバッハの目に視えており、全ては霊王の命を絶たせるためにあった出来事だといいます。
再び現世、虚圏、尸魂界の三界が揺れ出し、浦原もまた今度こそ三界が崩壊する危機を察していました。

ユーハバッハ「さぁ一護よ ともに見よう 尸魂界の終焉を」
第28話久保先生書き下ろしポエム

第29話「THE DARK ARM」

霊王が斬られたことにより3界は崩壊の危機に陥ります。
そこで立ち上がったのは十三番隊隊長「浮竹十四郎」でした。
技術開発局跡地で浦原たちの様子を見守っていた浮竹は、「俺が霊王の代わりになろう」と言い、羽織を脱ぎます。
すると浮竹の背中から黒いモヤが浮き上がってきました。

浮竹「ミミハギ様 ミミハギ様 卸眼の力を聞き給え 我が腑に埋めし…」
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場面は過去に戻ります。
─ 東流魂街 七十六地区 ”逆骨”
ミミハギ様と呼ばれる単眼異形の石像の前で、浮竹の両親はお祈りを捧げます。
まだ3歳だった浮竹は、重い肺病を患っており、逆骨に伝わる土着神”ミミハギ様”の「自らの眼以外の全てを捧げた者に加護をもたらす」という伝承を知った両親は浮竹を抱えミミハギ様の元へ訪れたのです。
何度命を捧げても状況が変わらない母親はついに涙をこぼしてしまいます。
浮竹は幼いながらも「母上、泣かないで」と母親の涙を拭いてあげます。
その時、ミミハギ様も同時に涙を流し、その涙が浮竹を包み込みます。

精神世界のような場所でミミハギ様に出会います。
浮竹がそっとミミハギ様の涙を掬い飲み干すと、ふと起き上がり髪の毛が真っ白になったのです。
そして、真央霊術院時代の浮竹が描かれます。

原作では無い描写です!お互い下の名前で呼び合ってたんですね


浮竹は過去、京楽にミミハギ様に救ってもらったことを話していました。
また、ミミハギ様の正体は霊王の右腕であるということが明かされます。
京楽「左手が司るのは”前進” 右手が司るのは…」
浮竹「”静止”か」
浮竹はミミハギ様の力により病気が完治したのではなく、留めたのです。
更に、浮竹が隊長になり、元副隊長である志波海燕の死後、「副隊長はいらない」と四十六室に向かって啖呵を切っていたこともわかりました!

これ以上部下を失うのが辛くて副隊長を空席にしましたが、ルキアが副隊長に任命されたのは相当な信頼があったからなのですね
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浮竹は霊王の死を阻止するため”神掛”という儀式を行います。
過去に命を救ってもらって以来、ずっと浮竹の肺にミミハギ様が食いついていました。
それを全ての臓腑にミミハギ様の力を行き渡らせることで神掛を行うことができます。

浮竹「今の俺は霊王の右腕そのものだ」
浮竹の霊圧を感じ取っていた京楽。
京楽は無間の中にいました。
京楽「(十四郎、戦いには2つある 命を護るための戦いと、誇りを護るための戦いと…なら僕は…)」
京楽「さぁ話をしようじゃないか 藍染惣右介」
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一護は諦めずユーハバッハに対抗します。
3界が危機に晒されているため、総出で攻撃をしかけます。
織姫は双天帰盾で霊王を元の状態に戻そうとしますが、簡単に弾かれてしまいます。
その時。

黒い右手が霊王を覆い囲みます。
これにはユーハバッハも「なんだあれは…私の眼に映らぬ未来など…」と予想外の様子。
神掛が成功し、浮竹が霊王の身代わりになったのです。
しかし、浮竹は完全に”器”と化しており、常に黒い右腕が目や口から溢れ出ています。
砕蜂は「浮竹の命が尽きるまでのものだろう、それはいつまでだ?」と浦原に問います。
浦原も神掛を見聞きしたことがないため、砕蜂の仮説が信憑を増すばかりです…。
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京楽は藍染に会うべく、中央地下大監獄「無間」に踏み入ります。
体の部位の封印を解く鍵を持参しており、3本だけ使うことが許可されています。
京楽はまず「口」の封印を解きました。
普通、2年も口を閉ざされていれば喋ることなんて到底できません。
しかし、あの藍染なら━。
カッカッ。

藍染「どうした 使える鍵はまだ2本あるんだろう?」
まだ口しか封印を解いていないはずが、京楽の眼前まで歩いてきていたのです。
京楽は左目と足首の封印を解き、「ここから出たいかい」と提案をします。
藍染は京楽が鍵を心臓に埋めこんでいることを見抜いていました。
そう、京楽は”無間”の鍵を心臓に埋めることで「無間に入り藍染の拘束を3箇所外すための条件」をクリアして来たのです。

たった3箇所外したいだけで命を天秤にかけられるほど、藍染は恐れられているのです
京楽が殺されれば無間の門は永久に閉ざされるということです。
京楽は霊圧を制御する椅子を用意します。

椅子に乗せて尸魂界まで移動させるという判断です。
京楽「久しぶりに尸魂界の空気を吸いたかないかい?」
藍染「私が尸魂界のために力を貸すと思うのか?」
京楽「何も尸魂界のために戦えって言っちゃいないさ ただ━━ボクらの利害はきっと近いところにあるんじゃないかと思ってるけどね」
藍染「本当に面白い男だ君は 空気を吸いたくはないかだと?」
「ユーハバッハに潰される無様な尸魂界の空気をか」
第29話久保先生書き下ろしポエム

第30話「THE BETRAYER」

霊王の右腕に邪魔されたユーハバッハは、右腕もろとも霊王を吹き飛ばそうとしますが、一護はそれを阻止。
夜一は即時の判断で三札呪符を使い、右腕が絡み付いた状態で”新たな霊王”として留め置くことにします。

ユーハバッハ「どけ一護」
一護「言っただろ俺はあんたを止めて全部護る」
ユーハバッハ「なぜ”止める”などと言う?母を殺した男に対してそこで”殺す”と言えぬのがお前の弱さよ」
核心を突かれて身を引いた瞬間、夜一が背後から光の矢に刺されてしまいます。
矢が飛んできた方向を振り返るとそこには───。

なんとそこには石田雨竜の姿がありました。
一護「石田てめぇ何の真似だ!!」
雨竜は一護に対し矢を射りユーハバッハを護衛します。
ユーハバッハは「よくやった雨竜」と言い霊王の命を繋ぎ止めていた右腕を引き剥がしてしまいました。
対峙する一護と雨竜。
一護「俺達が来た理由も知ってて、戦う理由も知ってて、それでなんで…なんでまだお前はそこにいるんだよ!!!」
雨竜「僕が滅却師だからだ」
一護は煮え切らない気持ちを抱えたまま、雨竜との戦闘に挑みます。

ナルトvsサスケに見えてしょうがない
雨竜は遠距離攻撃だけでなく近距離戦も難なくこなし、派手なバトルを繰り広げます。
一護はなんとか雨竜を押さえつけますが、やはり殺す決心がつきません。
雨竜は「この世に死神なんて必要ない!」と珍しく感情を吐き捨て、ついに覚醒します。

雨竜「これが僕の覚悟だ」

原作にはなかった雨竜の滅却師完聖体!!
身の回りに無数に纏った霊子を一護に向けて発射します。
さすがの量に苦戦する一護。
雨竜は第1話で父・竜弦の部屋で滅却師の伝記を読んでから、1,000年前の因縁は死神の滅却師虐殺から始まったことを知り、死神に強い恨みを持ちます。
雨竜が「決着をつけよう」と言い、お互いに攻撃をぶつけ合いますが、やはり一護は月牙十字衝を外してしまいます。
しかし、雨竜が一護に対しもう一度矢を引き、一直線に撃つと──。


一護の腑がえぐれてしまいました。
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ユーハバッハは、親衛隊を引き連れ霊王の元へ。
霊王は見ぐるみ剥がされ、ユーハバッハにより吸収されてしまうのでした。

第30話久保先生書き下ろしポエム

第31話「AGAINST THE JUDGEMENT」

謎の黒い奔流が無数に霊王宮から降ってきて、尸魂界の上空を覆う遮魂膜をぶち破り次々と建物や
白哉、一角、弓親たちは刀で応戦しますが、あまりに多い数に苦戦を強いられます。
黒い本流はよく見ると小さな単眼の生物で、大きな口で噛み付いてきます。

モンハンのフルフルっぽいイメージ
そうこうしていると巨大な霊圧が奔流を一気に潰してしまいました。
「滑稽だな 何をちまちまと刀で払っているのだ」
「霊圧で一息に圧し潰せば済むものを」

巨大な霊圧の正体は、無間に幽閉されていたはずの元五番隊隊長「藍染惣右介」でした。

藍染は京楽によって無間から尸魂界へ移送されたのです
極悪人である藍染を連れてきたのが京楽の仕業だとわかると、砕蜂や一角から「恥知らずめ」「納得がいかねぇ」等と反感を買ってしまいます。
それに対し京楽は──。
京楽「面子じゃ世界は護れない」
京楽「悪を倒すのに悪を利用することをボクは悪だとは思わないね」
一同は反論する余地もなく沈黙してしまいます。
藍染は高速器具を外すように言いますが、京楽はそれを拒否。
椅子に縛ったまま奔流を防げと言います。
ニヤッと笑った藍染を見て危機を察した京楽は、皆を研究室まで逃げるように促します。
藍染「──破道の九十」
『黒棺』

詠唱破棄の黒棺ですが威力はかなり大きく、奔流を全て蹴散らしてしまいます。
藍染曰く、奔流の正体は”ユーハバッハが霊王を取り込んだ際に発生した霊王の力の奔流”と言います。
天蓋を破壊してから霊王宮へ行くことができますが、藍染は「必要ない、霊王宮に用があるなら私が撃ち落としてやろう」と言い、莫大な霊圧を天蓋に向けて放ちます。
しかし、霊圧は天蓋に届くわけもなく、藍染が座っている拘束具は霊圧を近くに留めておくもので、その匙加減は強度スイッチを持っているマユリ次第なのです。
藍染は「今すぐ最大にしたらどうだ」と挑発しますが、突如藍染の体に光の帯が走ります。


ここで厄介な滅却師が姿を現したのです。
ナナナ、バズビー、リルトット、ジジの4人ですが、バズビーが突然後ろからバーナーフィンガーでナナナの心臓を貫通し殺害しました。
バズビー、リルトット、ジジの3人は、ユーハバッハに裏切られたことで謀反を起こすのが目的で、死神に力を貸す代わりに俺たちも霊王宮へ連れて行けという提案を持ちかけました。
京楽はこれに快諾し、全隊士を技術開発局跡地に召集します。
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総隊長直々に「護ろうこの世界を 護廷十三隊の名にかけて」と言葉を投げかけ、隊士を鼓舞します。
皆の霊圧を使って霊王宮へ向かうための門を造ろうという算段です。
”現世と尸魂界との間のクソめんどい世界のひずみお直し隊”のひよ里たちが、現世と尸魂界の間のクソめんどい世界のひずみを地面に垂れ流し、霊圧を集める準備を行います。
浦原はひよ里たちに死覇装を着るようにお願いしますが、ひよ里は物憂げな表情を浮かべながら羅武に担がれていきます。

死神時代を思い出したくないんです…
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ナナナの能力によって身動きを取れなくなっていた藍染はたったの5分で再起しました。
再起が早いことに驚きを見せる京楽は、門が完成するまでじっとしておいてほしいと頼みます。
藍染「死神と滅却師が手を組むか──私を止めた君がよもや私より先に霊王宮に立ち入るとはな」
藍染「つくづく許し難い男だ 黒崎一護」
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「石田!」と叫び起き上がる一護。
しかし、目の前には顔を赤らめた織姫がいました。
織姫は一護の抉れた腹や夜一の腕をずっと休まず治していたのです。
そばにはコンもいて、ずっと懐に忍び込んでいたことがわかると一護は「ありがとな」と声をかけます。
再び霊王宮に向かおうとする一護たち。
どうやって行くかわからない一護に、夜一は「その心配なら必要ない」と言います。
夜一「開けてくれ」


なんと、黒腔が開き中から元第6十刃(セスタ・エスパーダ)「グリムジョー・ジャガージャック」が出てきたのです。
グリムジョー「よォ、久しぶりだな黒崎」
一護「お前…グリムジョー…!!!」
第31話久保先生書き下ろしポエム

第32話「THE HOLY NEWBORN」

黒腔が開くと、そこにはグリムジョーの姿がありました。
数年ぶりの再開に驚きを隠せない一護。
「てめぇを殺さずに死ねるかよ」と喧嘩腰のグリムジョーですが、後ろから美女にどつかれてしまいます。

なんと、グリムジョーだけでなくネルまで霊王宮についてきていました。

グリムジョーが仲間入りしている理由は下記の記事で解説しています!
一護に抱きつく様子をみた織姫はめちゃくちゃ嫉妬してます。
なんやかんや揉めていると、黒腔から女性の声が聞こえました。
振り返るとそこにはレールと黒い箱が。中から出てきたのは…。


死神代行消失篇で登場したリルカと雪緒でした!

ここで懐かしいメンツが登場するのはアツい!
雪緒に黒い箱の中に案内されて入っていきます。
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夜一「さて、どれを説明してほしいかの、一護?」
一護「全部だよ!!!」
突然4名も懐かしいメンバーが現れ、中には死んでいたと思っていたキャラもいるわけですから、一護は混乱しています。
夜一がリルカと雪緒を引き入れた理由は、霊王宮への侵入を手伝ってもらうためです。
前回は浦原が志波空鶴の鬼道を転用して造った花鶴大砲で一っ飛びでしたが、今回はそこまで大砲を作っている時間などありません。
霊王宮へ辿り着くには、時短かつ安全に行く手段が強いられました。
そこで必要なのがリルカと雪緒だったのです。

尸魂界と現世を繋ぐ”断界”というものがあります。
断界の周囲には叫谷と呼ばれる抜け落ちてしまった魂魄の溜まり場が点在し、その全ての隙間を埋める形で黒腔が存在しています。

現世を地球、尸魂界を月と仮定したら地球と月を繋ぐクソデカ通路が断界、断界から滑って落ちて死んだ人たちが叫谷、黒腔が宇宙といったイメージです。
黒腔の中は霊圧が安定しないため、過去に一護が通った時も霊圧を放出して足場にして渡っていました。
しかし、夜一曰くなぜか叫谷のみが霊子空間として存在し続けているとのことです。
なぜ霊子空間を保っているのか不明ですが、浦原はこれを利用して霊王宮まで行こうと考えたのです。
リルカの「気に入った物体に対象を自在に出し入れする能力」で小さな叫谷を丸ごと箱に入れて運び、雪緒の「電気の力を使い自在に空間を作り出す能力」でそれを部屋とレールに作り変えたのです。
夜一がユーハバッハと対峙した際に打ち込んだ杭の場所まで一気に移動できるようになりました。
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尸魂界では、霊王宮へ向かうための門を隊長や隊士たちの霊圧を込めて作っている最中でしたが、霊圧が足りない事態となりました。
どうやら隊長格である浮竹が欠員したことで、霊圧不足に悩まされているようです。
しかし──

仮面の軍勢の協力と、マユリが作った霊圧増幅装置のおかげでなんとか門の完成に漕ぎ着けました!
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ユーハバッハは見た目が以前と代わり、複眼が顔面の半分を埋め尽くしています。
ナックルヴァールだけは心の中でドン引きしている様子。
まずは国家を作り変えようといい、霊王宮をぶち壊し、城へと生まれ変わらせます。

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黒い箱で移動中の一護一行。
もうすぐ到着するというところで、一護が立ち上がります。
一護「雪緒お前はここに残ってくれ。 あとリルカ、お前も残れ」
リルカ「はあ?!」
一護「カワイイものしか気に入らねえ、気に入ったものしか箱につめられねえお前が、カワイくも何ともねえ叫谷なんてものを箱につめられるワケがねえ」
一護「俺らのために無理してやってくれたんだろ?ありがとな」

叫谷に入った経験のある一護は、リルカに同じような怖い思いをさせたくないのです。
そして、ようやく目的地点に到着し、いざ再び霊王宮へと立ち入ります。
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一護たちと護廷十三隊は、違う地点ではありますがほぼ同時に霊王宮に到着します。
しかし、彼らが見た光景は今までの霊王宮の景色とは全く異なるものでした。

「違うところに着いたのか?」と疑いますが、夜一がふと振り向くと足元には前回来た時に打ち込んだ杭が転がっていました。
京楽もまた、街並みの淵が円状になっていることから、零番離殿であることに気づきます。
浦原「霊王宮が落とされその全てが敵の手に落ちたってことっスか」

黒腔にいた一護たちは建物が入れ替わる瞬間は霊王宮にいなかったため、幸いにも助かりました。
夜一の弟、四楓院勇四郎も京楽サイドについており、遠くから姉の霊圧を知覚したことですぐに向かおうとしますが、霊圧の足場がつくれずに危うく落ちかけてしまいます。
霊王宮はめちゃくちゃ霊子濃度が濃いため、足場をつくなんて容易なことですが、それすらできないとなると霊子すべての支配権を滅却師が握っているということになります。

さらに滅却師は霊子を武器としているため、これは死神側は非常に不利です。
皆が困惑していると、地響きが鳴り響きます。

なんと、追い討ちをかけるかのように本陣である城が地面から生えてきたのです。
京楽「やってくれるよ…」
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ユーハバッハ「この城はやがて新たな世界の礎となったただ一つの真の世界──」
「『真世界城』と呼ばれることになる。」
第32話久保先生書き下ろしポエム

第33話「GATE OF THE SUN」

京楽率いる護廷十三隊、一護&グリムジョーたちは「真世界城」を目指して走り出します。
マユリは集団行動を嫌うため、一度尸魂界へ戻り座標を変えて再び霊王宮へ戻ってきました。
これで誰とも会わずに好き勝手研究を試せると思っていましたが…。

トイレで出遅れた剣八までついてきちゃいました。
四番隊の花太郎と弓親、一角も一緒です。
マユリは渋々行動を共にするのでした。
ちなみに、死神と同行していたバズビー、ジジ、リルトットは共闘せずに「俺たちでユーハバッハを倒す」と言い別行動に出ます。
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グリムジョーはさっそく滅却師を見つけました。
星十字騎士団”D”アスキン・ナックルヴァールは、滅却師の中で最もめんどくさがり屋で、一護のグループに出会したことが「運がねぇな」と呟きます。
獰猛な性格のグリムジョーは、ナックルヴァールを見るなりすぐに駆けつけ攻撃をしかけます。
ナックルヴァールは戦いたくないので、必死に逃げ回ります。

しかし、グリムジョーはナックルヴァールが投げた毒入りボール”ギフト・バル”をくらい倒れてしまうのでした。
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京楽を筆頭に護廷十三隊は真世界城に向けて走りますが、それを阻止するべく星十字騎士団”X”リジェ・バロが待ち構えていました。
彼はスナイパーのため、誰にも見つからない場所から次々と死神を処理していきます。



大前田も、勇音も…みんな撃たれちゃいました…。
恋次もまたスナイパーから逃げているところ、突如空から青い矢が飛んできます。
なんと、青い矢を放った人間の正体は雨竜でした。

雨竜と恋次の熱い戦いが幕を開けます。
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戦い方を見ると2人とも昔より格段に強くなったことが伺えます。
恋次が卍解をすることで、ちゃんばらごっこではなくお互いに本気で殺し合っていることがわかります。
恋次は狒狒王で雨竜の体を投げ飛ばし、刀でぶっさすと容赦無く蛇牙鉄炮をぶちかまします。
さすがに死ぬやろ…と思いましたが、雨竜は全身を静血装で纏っており、攻撃を無効化していました。
そして、一護に見せたあの星十字騎士団完聖体に変身を遂げます。

星十字騎士団完聖体として撃つ矢の威力は凄まじく、線上の建物を全て貫通させる程です。
さすがにこれには恋次も苦戦。
色々あってピンチに追いやられますが、新技「蛇骸絶吼」で反撃します。

蛇骸絶吼はアニメオリジナルの技で、20秒霊圧をチャージし、オロチ王をぶん回して巨大な霊圧を作り出し相手にぶつける強力な技です!

が、雨竜には1mmも攻撃が当たっていませんでした…。
雨竜はフェーダーツヴィンガーというこれもまた新技で、恋次を無数の神聖滅矢の限定空間内に閉じ込め、霊圧を剥奪してしまいます。
恋次は始解に戻ってしまいますが、死神の意地を見せ最後に狒骨大砲を撃ちますが、結局雨竜の矢に胸を射抜かれてしまうのでした。
第33話久保先生書き下ろしポエム

第34話「BABY,HOLD YOUR HAND」

十二番隊隊長「涅マユリ」と十一番隊隊長「更木剣八」は星十字騎士団”C”「ペルニダ・パルンカジャス」と遭遇します。
剣八「何だありゃ?」
マユリ「それは質問かネ?それとも独り言かネ?」
能力は謎に包まれているためマユリは様子を見ますが、脳筋の剣八はすぐに飛びかかりました。
マユリが剣八に「待て!」と叫ぶと、剣八も何かを察したのか斬る直前で身を引きます。
引いたのが一歩遅かったのか、剣八の右手は捻れて折れてしまいました。
代わりにその一瞬でペルニダの頭もかち割りますが、すぐに再生してしまいます。

再生したペルニダは、またも謎の能力を使い剣八の右手をまた雑巾のように捻らせます。
剣八は咄嗟に腕を落としました。
不思議な能力に翻弄される剣八。
マユリもその能力を全く解明できない様子です。
マユリ「今の時点で言えるのは”奴には近づくな”という事だけだ」
剣八「ふざけんなよ 近づかなけりゃどうやって切るってンだ…」
マユリ「やれやれまた質問かネ 近づかずに対処する方法をこれから──」

剣八「悪りィな 今のは独り言だ」
剣八は再びペルニダに向かって飛びかかります。
頭に剣を振りかざしますが、頭が柔らかすぎるためか斬れる様子が全くありません。
剣八は身動きを取れずに体全身を「バキバキッ」と折られてしまいます。
すると──。


様子を見兼ねたマユリが背後から剣八の体を刺し、疋殺地蔵”強度四”を使い、疋殺地蔵が発する断末魔のような叫びを直に浴びせ麻酔を効かせます。
マユリの目論見は”敵の能力が面白そうだから1人で戦うため剣八を再起不能にする”というものだったため、しめしめという感じです。
それに気づいたそばで見ていた弓親は、マユリの側近であるネムに対して「相変わらずだねそっちの隊長は」と皮肉を言います。
ネム「…はい そう願います」
弓親「…? どういう意味だい?」
ネム「…いえ 言葉通りの意味です」
─────────────────────
剣八に麻酔が効いたということで、ペルニダの能力は”神経”ということがわかりました。
自らの神経を敵の体に潜り込ませ、動きを強制的に制御するというものです。
ペルニダは神経を地面から突出させマユリに目掛けて飛ばしますが、マユリは酸をぶちまけて払います。


本当に痛そう…
実験ができることにウキウキを隠せないマユリ。
「その身を実験隊として私に捧げるべきだと言っているんだヨ」と挑発をすると、それに対しブチギレたペルニダは姿を変貌させます。

単眼異形の姿をした左腕へと変化しました。
マユリ「成程、これは予想外 霊王の左腕という訳かネ」
そう、霊王の右腕を宿した浮竹は対となる左腕は、ペルニダがその身に宿していたのです。
指先から神経を伸ばし、無機物である建物や地面を剥いでマユリめがけて攻撃をしかけます。
マユリは逃げ回りますが、手の形に変化したコンクリートに挟まれて潰されてしまいます。
─────────────────────
潰された影響で身に纏っていたギラギラの衣が剥がれました。
そのまま落下し、神経が張り巡らされている地面に着地してしまうその瞬間、飛廉脚を使って空中に止まります。

マユリは滅却師が使用している空中歩法「飛廉脚」を使ったのです。
そして”人間パチンコ”でペルニダの指をもぎ取って検体として奪い取ります。
指を切り離してもまだ切り離された指は生きており、マユリに神経攻撃を当てました。
さらに、切り離した指がにょきにょき再生され、腕として増殖を始めます。
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卍 解 ───

『金色疋殺地蔵・魔胎伏印症体』
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マユリがついに卍解をします。
ですが、今まで使っていた卍解とはかなり形状が異なります。
それもそのはず、これは「改造卍解」といい、金色疋殺地蔵を改造して作ったものです。
その能力は”戦闘中にマユリが送り込んだ情報を基に新たな疋殺地蔵を産み落とす事”。

丸裸の赤ん坊のような金色疋殺地蔵が産み落とされます。
今回は相手が”神経”を用いているため疋殺地蔵は体表に神経があるという状態です。

空気に触れるだけでバカ痛いわけです。金色疋殺地蔵かわいそう…!
体表の神経は7万の層に分かれているため、ペルニダが神経をぶつけるたびに体表の神経が一枚折りたたんで攻撃を無効化することができます。
手も足もでないペルニダは金色疋殺地蔵に飲み込まれ、マユリはたまらず笑い声を上げるのでした。
第34話久保先生書き下ろしポエム

第35話「Don’t Chase a Shadow」

金色疋殺地蔵はペルニダを飲み込んだものの、体内で猛攻を受け体が破裂してしまいました。
京楽や浦原も霊圧を感知しましたが、「涅隊長なら大丈夫だろう」という感じで大して気に留めていません。
彼らは相変わらずリジェ・バロというスナイパーから逃げ回っています。
リジェは遠くから狙いを定めており、次々と死神を撃っていきます。
京楽もそろそろ「次の手を打たなきゃいけない頃合いさ!」と言い振り返った瞬間──。

胸を心臓を撃ち抜かれてしまいます。
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「だぁるまさんが」
「こぉろん」

京楽「だっ!」
突然、リジェの背後に京楽が現れ武器を切り落とします。
京楽「よくかわした、流石に迅いね けど武器は貰った お次は命だよ」
これは京楽の斬魄刀「花天狂骨」の能力で”童の遊びを現実にする”ことで、花天狂骨が発する霊圧領域内にいる者を、花天狂骨が提示する”遊び”のルールに強制参加させるというものです。
もちろん京楽自身もプレイヤーに選ばれるので、負傷や死亡もありえます。
今回は「だるまさんがころんだ」をしかけました。
- 1.鬼は参加者から必ず見える場所に居なくちゃならない
- 2.参加者は”鬼”に動いているところを見られたら負け
- 3.参加者は”鬼”に見られる前に”鬼”に触れれば勝ち
つまり京楽はルール発動中にリジェに見つかったら死ぬというわけです。
しかしなぜ一撃目の時に死ななかったのか──。
それは、京楽が”霊覚”をうまく騙した手法を使ったからです。
霊圧を以て戦う者は全員「視覚」と「霊覚」を使って戦います。
一流は戦闘に集中すればするほど「霊覚」を使うのです。
まさにリジェが一撃目に撃った京楽の姿は、ただのぎゅっと絞られた霊圧だったのです。
リジェ「馬鹿な それだけのことで見誤る訳が…」
京楽「見誤るさ ボクを誰だと思ってんの」

『護廷十三隊総隊長 京楽春水だよ』
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「だるまさんがころんだ」は滅却師の世界では「チョコラテ・イングレス」という名で存在しており、ルールを完全に把握しています。
しかし、さすがは総隊長。リジェをルールの中で翻弄し”影鬼”で背後をとり胸を刺しました。

しかし──。
リジェ「あぁ…しまった…」

リジェ「三度目だ」
戦闘開始以来、ずっと閉じていた左眼を開きました。
両眼を開いている状態が真の姿で、あまりにも能力が強いためユーハバッハから戦闘で危機に陥ったごく短い瞬間だけ両眼を開くことが許されていたのです。
京楽との戦闘で三度も目を開くことになったのです。
そして、三度目に開いた場合、以降も眼を開いたまま戦うことが許されています。

リジェ「神の捌き」
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リジェの星十字騎士団完聖体はまるで天使のような見た目です。
京楽は負傷を負い、とにかく逃げます。
身体中に穴が空きとっても痛そうです。

他の隊士たちは京楽を信じ、先へと進んでいきます。
リジェは逃げる京楽を執拗に追いかけ回します。
京楽「みんなもそろそろ…十分離れてくれたかなァ…」
京楽「菜々緒ちゃんは…巻き込んじゃったらゴメンね…」

京楽「万事の次の一手といきますか」
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卍解 ──

『花天狂骨枯松心中』
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ついに、京楽が卍解をします。
京楽の卍解は周囲を巻き込む卍解のため、極力仲間がいる位置から離れて発動させました。
周りの空間の色が黄色く染まり、霊圧の濃さが濃密であることがわかります。
味方も敵も、この冷たくて大きな霊圧を察知し悪寒を感じます。
京楽「一段目”躊躇疵分合”」

京楽「相手の体についた疵は分け合うように自分の体にも浮かび上がる」
京楽「さて二段目”慚愧の褥”」

京楽「相手に疵を負わせた事を悔いた男は慚愧の念から床に伏し、癒えぬ病に罹ってしまう」
京楽「あれよあれよと”三段目”」

京楽「断魚淵」
京楽「覚悟を決めたものたちは互いの霊圧尽きるまで 湧き出る水に身を投げる」
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京楽の卍解は三段階に分かれており、まるで劇の演目のように進行していきます。
始解は子どもの遊びを、卍解は大人の遊びを現実にするという洒落た能力です。
リジェは水面に向かって羽ばたきますが、一向に水上へ出ることができません。
それもそのはず、この劇は「共に身投げをした設定」となっているのです。
京楽の背後には、斬魄刀異聞篇で登場した花天狂骨の具象化「お花」の姿も。
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女の情けは如何にも無惨
あたける男に貸す耳も無し
いとし喉元光るのは 未練に濡れる糸白し
せめてこの手で斬って捨てよう
無様に絡む未練の糸を
”〆の段”

”糸切鋏血染喉”
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リジェを倒した後、京楽はお花の膝枕に預かります。
京楽「お花」
僕ね────
第71巻巻頭ポエム

第36話「BABY,HOLD YOUR HAND [NEVER ENDING MY DREAM]」

ペルニダは金色疋殺地蔵に飲み込んだものの、腹の中から弓矢を放出し体を裂いて出てきました。
ペルニダ「君忘レテル ペルニダ滅却師 弓矢デ敵殺セル」
マユリ「忘れてるも何も霊王の左腕が自らを滅却師だと…恥知らずな事を吐くとは思いもしなかっただけだヨ!」
ペルニダ「──滅却師を名乗ることが恥知らずとはどういう事だ 余はもとより滅却師である」
突然、ペルニダの口調が変わりました。
戦闘開始時よりも語彙が増えていることから、戦闘の最中に成長を遂げていることがわかります。
神経と矢を組み合わせた攻撃がマユリに放たれ、避けきれないと思ったところでネムが助けに入ります。

ネムに助けられたマユリですが、命令もなしに飛び出してきたことを叱咤します。
そして、意味深な言葉を投げかけました。
マユリ「ネム...いや、眠七號 ”次のお前”を”今のお前”と同じに育てるのにどれ程の負担が私にかかるかお前にわかるのかネ?」
ネムは謝りますが「渡したいものがある」と言い手に持っていた補肉剤をマユリに渡します。
その補肉剤を使って戦闘で失くした左腕を復活させました。

マユリが持参し忘れたものを密かにネムが研究室から持ってきていたのです。
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再び戦闘が始まり、マユリとネムは共闘することに。
作戦は、マユリがペルニダの気を引いている隙に、ネムが”神経凝固剤”をペルニダの体に直接打ち込んで血流を凝固して殺すというものです。
ペルニダが導火線のように神経を繋げて放った矢に対し、ネムは直接神経凝固剤を打ち込むことに成功します。
しかし、ペルニダは侵食してきた薬の効果を防ぐため、自ら指を落とします。

ペルニダ「こんなモンでやられるかよォ涅!」
これはまるで剣八のような喋り方です。
ここでマユリはようやく”神経を繋いだ全てものの情報を吸い上げて進化している”ということに気づきます。
つまり、剣八や魔胎伏印症体レベルの神経まで発達しているということです。
いよいよピンチに陥ったマユリはネムに逃げるよう言いました。
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ネムは幼少期、マユリの研究所に入り浸っていました。
どうやら、「眠七號」という名前なのに「ネム」と呼ばれてしまっていることを阿近に相談していました。

被造魂魄というクローン人間なので、ネムは自分の名前は「眠七号」という認識しかないのです。
久南真白の妹、久南ニコが研究室の機械を誤っていじったところ、”被造魂魄計画「眠」”の初期遺財が飛び足してきます。

まるで糸くずのような形ですがネムの原型である細胞で、一応遺体です。
四號から脳髄ができ始め、五號は胎児まで進化し、六號は2歳相当で亡くなりました。
そして、七號でようやく成長したことでマユリは相当喜んでいたそう。
阿近「涅隊長はずっと夢の中にいる そのことをお前に気づかれるのが恥ずかしかったんだろうさ」
ネム「私が無知なままだったらマユリ様は七號と呼んでくださったでしょうか」
阿近「そいつは無理だ お前は隊長の最高傑作だ」
阿近「進化しないなんて事はありえねえ」
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ネムはマユリの逃げろという命令を無視し、単独で特攻しペルニダの体をその身で貫きます。
マユリは知らない間にネムが力を付けていたのことに驚きます。
ネムは体の組織崩壊の0.8%手前まで能力を引き出し突撃したのです。
ネム「この出力のままあと400秒保ちます」
マユリ「そんな事を言ってるんじゃアないヨ!私がいつそんな命令を───」
ネム「命令はありません 使命です 私の使命はマユリ様をお護りすること」
これまでマユリに対しYESとしか言ってこなかったネムが初めて自分の意思で行動したのです。
これを成長と呼ばずしてなんと呼ぶのでしょう。
「──魂魄切削6%」

「義魂重輪銃」
自らの魂を削った一撃でペルニダの体を木っ端微塵に吹き飛ばすことに成功しました。
しかし。


ペルニダの肉片は再生し、神経攻撃でネムの体をバラバラに爆散させてしまいました。
無惨に飛び散ったネムの肉片を、ペルニダは”成長”するために食べ始めます。

マユリ「莫迦な ネム ネム」

ザエルアポロ「今”絶望”したか?」
マユリの頭の中に過去に倒した破面「ザエルアポロ」が自らに囁きます。
ザエルアポロも同じ研究者であり、戦いの際マユリが講釈を垂れていました。
マユリVSザエルアポロは下の記事から!
その時マユリは「私は完璧を嫌悪する」と言っていました。
しかし、今はどうでしょう。
目の前で最高傑作が肉片となり、絶望を感じている。
まさにネムのことを完璧と思っていたことに他ありません。
普段のマユリは御託を並べられると真っ向から否定するような性格ですが、今回はザエルアポロの話をすんなりと受け止めました。

実際、脳内でザエルが喋っている内容はマユリ自身が思っていることですからね

マユリ「科学者擬きの君などに私の怠慢に気付かされるとは滑稽極まる」
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ペルニダに食い尽くされるネムをぼーっと見ていますが、大脳だけは取り返しました。
ネムの肉片を食べ終わる頃、突然ペルニダの体が膨張を始めます。
マユリ「ネムの脳下垂体には被造魂魄細胞の分裂限界を突破するための”強制細胞分裂加速器官”が埋め込まれている」
つまり、ネムの脳下垂体を食すと過剰成長で自滅するのです。
ペルニダを倒したマユリはネムの大脳を抱えて持ち帰ろうとしますが、致命傷によりその場に倒れ込んでしまいます。
そこに駆けつけたのが一角と弓親でした。
─────────────────────
一角と弓親はマユリを抱え”肉体保護瓶”がある場所まで連れていきます。
瓶は二つあり、中には十番隊隊長「日番谷冬獅郎」と副隊長「松本乱菊」が入っていました。

ゾンビ化していた2人ですが、マユリが作ったこの装置のおかげで寿命は著しく減ったものの生還することができました。
マユリ「空いた瓶には私と…マア余分の瓶には更木でも詰めておくといい」
マユリはネムの大脳を大事そうに抱えたまま瓶の中に入ります。

一角&弓親「涅隊長…更木隊長をありがとうございました……!!」
─────────────────────
マユリ「今日は礼を言われる日だネ…気味の悪い」
「だがそんな事はどうでもいい 進化だ…!ついに私は自ら進化する魂魄をゼロから創り上げたのだ!」
「私はお前を超えたぞ浦原喜助!」
「次に会った時は私とお前の差を見せつけてやるとしよう…私とお前の…2人でだ──」

第36話久保先生書き下ろしポエム

第37話「SHADOWS GONE」

京楽「お花 僕ね────」
と言った次の瞬間、空中から光線が発射され京楽の腹を貫きました。
京楽vsリジェの勝負では、京楽が卍解を使いリジェの首を刎ねた事で勝ちを制したかと思いきや、リジェの首から上が再生し、復活を遂げました。

見た目はおどろおどろしく、人間の姿とは大きくかけ離れています。
強い熱戦でしつこく京楽に攻撃を仕掛けます。
京楽は建物の影に逃げますが、体がボロボロのためお花が「少し寝なんしその間にわっちが抱えて逃げよう」で意識が遠のきます。
七緒「起きてください!隊長!」
七緒「私の斬魄刀を出してください!母上との約束なんて忘れてください!」
パッと目が覚めると、目の前には副官「伊勢菜々緒」の姿が。
しかし、リジェがすぐそばまで迫っていました。
京楽「お狂」
寸分の差で影の中に逃げることに成功します。
─────────────────────
影の中で七緒は自分の出生について京楽から話を聞きます。
京楽はずっと七緒の母親のことについて黙っていましたが、もうずっと前から母親のことに気づいていたようです。
京楽「しょうがない返すよ キミの斬魄刀『狂骨』だ」

京楽の斬魄刀「花天狂骨」は二刀一対の斬魄刀ですが、元は花天の一刀だけであることが発覚します。
花天は七緒の斬魄刀を隠すために狂骨を産んだとのことです。

なので狂骨が七緒の斬魄刀というわけではありません
七緒の出生である伊勢家は女系のため婿をとっていたのですが、伊勢家に入った男は全員伊勢の呪いにかかり早死にすると言われていました。
七緒の母親は呪いを忌諱していたため、婿を取らず京楽家に嫁入りへ行きました。
しかし、伊勢家の呪いは解かれず夫の「京楽春山」は死に至ってしまいました。
その夫こそ、京楽春水の兄だったのです。
京楽はよく兄の家に遊びに行き縁側で寝ていました。七緒の母親がいる空間は妙に落ち着いたようです。
兄の死後、七緒の母親は直に生まれてくる七緒を呪いから遠ざけるため、呪いの原因であるとされる一家に伝わる剣を京楽に渡しました。

その剣を受け取った京楽はかくれんぼ好きの狂骨に隠してもらうことにしました。
ようやく伊勢家の剣を七緒に返すことになります。
七緒「隊長がこの剣を私に渡したくないということ それは私のためですか」
七緒「母上が自分の意志で呪いを捨てると決めたように私も自分の意志で呪いを受けると決めたのです」
七緒「それにもし私が呪いを受けても 私がお慕いする人はきっと呪いなんてバカバカしいとそう言って笑う人のような気がします」
─────────────────────
リジェが放つ光によって、地面から影が消えてしまいました。
しかし、七緒はリジェの眉間にできた小さい陰から単身で出てきます。
片手には剣が──。

「神剣・八鏡剣」
美しく輝くその刀は、刀とは名ばかりで刃がありません。
リジェ「随分と下品にギラギラと光る剣だね」
七緒「この剣は神と対峙し神の力を反射する剣」
七緒「貴方の目に光って映るのならばそれは貴方の放つ”神”の光を乱反射しているということです」
─────────────────────
幼少期の七緒は、実は母親が八鏡剣を京楽に渡すところを目撃していたのです。
しかしその時は京楽春水だと認識していませんでした。
次に見たのは瀞霊廷の中で、京楽は母親と同じピンクの羽織を着用していました。
どこにでもある羽織だから気に留めませんでしたが、簪だけは母親のものにかなり似ている印象でした。
隊への所属が決まる頃、配られた浅打を自分のものにできなかった七緒は、鬼道の才覚があったため鬼道衆に応募しました。
しかし、なぜか八番隊の所属になったのです。

七緒が八番隊の所属に決まった時、京楽は羽織る着物を替えて簪も外していました。
そこで七緒は確信したのです。
あの時母親が大切な何かを預けていたのはこの人だったんだと──。

七緒に勘付かれないよう着物を替えたのです
リジェが頭上で膨大なエネルギーを貯め始めます。
ほとんど初めて刀を手に擦る七緒は手が震えてしまい、ただ茫然と立ち尽くしています。

─────────────────────
京楽「処刑?!」
七緒の母親から刀を受け取った後、浮竹から「七緒の母親が四十六室によって処刑された」ことを伝えられます。
神器を紛失した罪です。
立て続けに大事な人が亡くなり、京楽もかなり滅入っていたのです。
「ボクのせいだ…どうしてだろう みんなボクに一番大事なものを預けて逝ってしまう」
「重苦しいものは苦手だってのに」
「菜々緒ちゃんボクはね その剣をもう一度預かるなんて御免なんだ」
「菜々緒ちゃん ボクの肩を軽くしてくれ ボクに」
「ボクに君を守らせてくれ」

震える手を後ろからそっと支えてあげました。
そしてまもなくリジェが溜め込んだ光のエネルギーが放出され、凄まじい威力で地形をも変えてしまいます。

ですが、八鏡剣は見事光を跳ね返し、リジェの体を一刀両断するのでした。

七緒は安堵したのか腰が抜けてしまいます。
京楽「よく頑張ったね 菜々緒ちゃん」
第37話(69巻)巻頭ポエム

第38話「FRIEND」

一方、ユーハバッハのやり方に賛同できず、謀反を企てたバズビーはハッシュヴァルトと対峙していました。
バズビーは、ユーハバッハの聖別により仲間が死んだ事を伝えるとハッシュヴァルトは「そうか同情する」と冷たくあしらいます。
ハッシュヴァルトはユーハバッハの右腕であり、夜になりユーハバッハが眠ると同時に力がハッシュヴァルトと入れ替わるため、バズビーはその期を狙っていました。
バズビー「俺は陛下の力を殺すぜ 裏切り者のお前と一緒にな」
バズビー「そうだろユーゴー」
─────────────────────

バズビーとハッシュヴァルトは幼い頃からの中でした。
森林の中で獲物の狩をしているときに出会いました。
幼いながら神聖弓を使いこなしている自信に満ち溢れているバズビーと、滅却師の力が全く扱えず自信皆無なハッシュヴァルト。
才能の差はあるものの、獲物を分け与えて仲良く暮らしていました。
そんなある時、大事件が勃発します。

バズビーの住んでいた村がたった一夜にして全焼したのです。
住民はことごとく虐殺され、バズビーとハッシュヴァルトは運良く生き残りました。
村を燃やした犯人こそユーハバッハだったのです。
それを知った2人はユーハバッハの側近となって殺すと誓ったのでした。
それから5年──
2人は必死に特訓を重ね、特にハッシュヴァルトはバズビーとの力の差を埋めるべく剣と弓に打ち込みました。
そして、ユーハバッハの憲兵隊と接触します。

憲兵隊は尸魂界へ侵攻するため、星十字騎士団を募ります。
ハッシュヴァルトは目を輝かせながら「行くぞユーゴー!」と言い、ヒューベルトの元へ駆けつけます。
「試験は後日だ」と告げられるも、バズビーは引かずにヒューベルトに矢を打ちます。
ヒューベルトも舐められまいと反撃に転じようとしたところ、突然莫大な霊圧が襲います。

ユーハバッハの登場です。

ユーハバッハは自分の右腕になる人間を探していました。
バズビーは絶対に自分が選ばれると確信がありました。
しかし、バズビーが顔を見上げるとそこには──。

平然とユーハバッハの前に立っているハッシュヴァルトの姿がありました。
ユーハバッハ「お前だ 私はお前の名を知っている ユーグラム・ハッシュヴァルト」
ユーハバッハ「我が半身よ」
バズビーは驚きのあまり、ハッュヴァルトを褒める事ができず、むしろ冷ややかな目を向けることしかできませんでした。
ハッシュヴァルトもまた、何かの間違いではないかと疑いますが、ユーハバッハと同じ能力”分け与える力を持つ滅却師”であることが発覚します。
力を与える以外何もできないこの能力は、ユーハバッハが生まれて200年もの間生まれてこなかったそう。
バズビーは自らの能力を才能と思っていましたが、実はハッシュヴァルトと過ごす内に知らずに力を分け与えてもらっていたのです。
バズビーはユーハバッハに矢を打ちますが、なんとハッュヴァルトがその矢を受け止めたのです。

─────────────────────

ハッシュヴァルト「もうやめろバズビー 我々が戦っても何一つ陛下に利する事は無い」
バズビー「当たりめーだ…俺は…その陛下を殺しにきてんだぜ」
バズビー「また勝負を逃げんのかよ!そんなに俺に負けるのが恐えかよ!ユーゴー!!」
ハッシュヴァルトがユーハバッハに選ばれてから3年後、ようやくバズビーは星十字騎士団に入団をしたとき、ハッシュヴァルトはすでに団長になっていました。
バズビーは何度も何度もハッシュヴァルトに勝負を挑んでいましたが、その挑発は躱されてばかりでした。
今度こそはと思いバーナーフィンガー・フル・フィンガーズを放ちますが、攻撃は躱されあえなく剣で斬られてしまうのでした。

バズビー「俺の敗けだ…ユーゴー…思い通りにいかねぇもんだな…」

バズビー「お前に敗けたら…もっと悔しいもんだと思ってたぜ」

第38話(70巻)巻頭ポエム

第39話「The Visible Answer」

─────────────────────
ハッシュヴァルト「夜、陛下が御寝になられている間 私と陛下の力は入れ替わる」
ハッシュヴァルト「未来が視えるというのは思い悩む事ばかりだ そうだろう石田雨竜」
雨竜「──! 僕の裏切る姿でも視えましたか」
─────────────────────
石田との死闘の末、心臓を貫かれた恋次は仮面の軍勢によって命を救われていました。

死神たちは敵陣にいよいよ乗り込みます。
─────────────────────
ナックルヴァールは「親衛隊」について一護へ説明を始めます。
親衛隊のリーダーはリジェで、ペルニダは霊王の”左腕”、ジェラルドは霊王の”心臓”だと噂があるということを語ります。
後者2人は元から力を有しており、ユーハバッハから力を与えれていない存在なのです。
しかし、一護は…。
ナックルヴァール「──って、もう聞こえちゃいねぇか」

カーペットになっていました。
チャドと織姫が応戦しますが、ナックルヴァールの”毒入りボール”にまんまとハマってしまい身動きが取れなくなってしまいます。
ナックルヴァールの能力「致死量」は指定した物質の致死量を操作するもので、以前、王悦と戦闘した際は”血液”を指定しましたが、今回は”霊子”を指定しチャドたちを苦しめます。
そこに夜一が登場します。

夜一「瞬閧・雷神戦形!!!」
轟音と共に稲光が舞い降り、とてつもない霊圧を纏った攻撃をナックルヴァールめがけて放ちます。
その直後、三界で再び地震が再発します。
ユーハバッハの力が目覚めている証拠です。
ナックルヴァールは生きていました。
一護たちを先に行かせて対峙しますが、そこに夜一の弟「四楓院夕四郎」が登場します。

姉の新技・雷神戦形を「ライジングなんとか」呼ばわりされたことに腹をたて、「瞬鬨・爆炎無双」でナックルヴァールをまる焦げにしました。
─────────────────────
一方で、白哉、平子、恋次、ルキアたちは星十字騎士団”M”「ジェラルド・ヴァルキリー」を瀕死に追い詰めていました。
白哉は非情にも何度も止めを刺し、ジェラルドだったものは血溜まりに浮かびました。
しかし、その場をあとにし、次に進んでいるときに突如目の前に大きな足が降りかかります。

大きな足の正体は、先ほど肉塊にしたはずのジェラルドでした。
ジェラルド「我が名はジェラルド・ヴァルキリー!!!聖文字は”M”『奇跡』ジェラルド!」
ジェラルド「我が力は”傷を負ったもの”を神のサイズへと交換する!!」

傷つけば傷つくほどデカくなっちゃうわけですね
隊長格は総攻撃を仕掛けますが、効果は乏しくジェラルドは笑い飛ばします。
死神サイドはあっけなく撃退されてしまうのでした。
─────────────────────
ナックルヴァールを爆撃した夕四郎は姉様に褒められ歓喜の様子です。
しかし、ナックルヴァールは体はボロボロになっているものの、効いていないどころか夕四郎の攻撃に”免疫”をつけました。

致死量は、指定した物質を大量に取り込む事で、その致死量を操作するという能力です。
夕四郎の攻撃を受け、その大量の霊圧を取り込み免疫をつけたため、以降夕四郎の攻撃は通用しません。
夕四郎はその能力を知らずナックルヴァールに向かっていき、当然攻撃は効かず心臓を矢で貫かれてしまうのでした。
─────────────────────
ハッシュヴァルト「お前が後継者としてここに居るというならば証明してみせろ!裏切り者では無いということをな!」
雨竜「待て!ハッシュヴァルト!」
雨竜はハッシュヴァルトに心中を見透かされていました。
攻撃を受け、身を引くとそこにいたのは…。

一護「石田…!」
雨竜「黒崎…」
第39話(72巻)巻頭ポエム

第40話「MY LAST WORDS」

一護と出会した雨竜。
ハッシュヴァルト「証明して見せろ お前が裏切り者でないのなら今ここでそいつらを皆殺しにしてみせろ」
ハッシュヴァルト「お前がなんと答えるかは視えているぞ 石田雨竜」
ハッシュヴァルトに脅しをかけられた雨竜は一護に対し攻撃を始めます。
一護も手を抜く事なく月牙天衝を浴びせに浴びせ、つい「殺す気かよ」と思ってしまう程の闘いぶりを見せます。
その戦いは熾烈を極めます。
─────────────────────
雨竜が星十字騎士団に所属する前、父・竜弦の書籍で見つけた祖父・宋弦が書いた書物の内容が明かされます。
その内容は、「ユーハバッハは自らの力を高めるために、聖別により滅却師である仲間の力を吸い上げ殺した。そして、滅却師を捨てた忌むべき世界を終わらせるために再び戻ってくる。奴を止めなければならない。愛するものを護るために。」というものでした。
雨竜はこの事実を知り、星十字騎士団へ入団します。
ユーハバッハの寝首を獲るために。
─────────────────────
バンビーズたちはバズビーと別れたあと、睡眠中のユーハバッハの寝首を掻くべく新世界城へ辿り着きました。

また、ヴァルキリーとの戦闘に手を焼いていた死神の元に仮面の軍勢が集結します。


か、かっこいい…!
別のところでは黄色いハクチョウのような化け物が死神を次々と襲っていました。

ハクチョウのような姿をした化け物の正体は、京楽に敗北した親衛隊リーダー「リジェ・バロ」でした。
何体にも分裂をし周りを荒らします。
しかしそこに救世主が現れます。

「ギィギィとよく鳴く鳥だね…酷く耳障りだ 孔に響くよ」
リジェ「何だ…何者だオマエ!?」

イヅル「死人」
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雨竜は持っていた「太陽の鍵」を一護に見せます。

新世界城各所に設置された「太陽の門」を開けるための鍵です。
雨竜は一護に「現世侵攻用に用意された太陽の門から現世に戻れ」と言います。
雨竜「僕はここに残ってこの新世界城を落とす」
雨竜の目的がわかった一護は「ふざけんな石田!なんで一緒に戦おうと言わねぇんだ!」と喝をいれますが、雨竜には1人でやらなければいけない理由があるようです。

ちなみに原作では、「新世界城各所に仕掛けた散霊手套製のチップを起動させるには、雨竜の霊圧でしか起動できないから」という理由でしたが、アニメでは改変されているようです。
雨竜の目的を知った一護は雨竜を信じ、チャドと織姫を連れてその場を去ります。
ハッシュヴァルト「驚いたな石田雨竜 今のお前は随分と希望に満ちた顔をしているぞ」
雨竜「それを見て驚いたという事はその希望に満ちた僕は”視えていなかった”わけだ」
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その頃、この2人も現世から尸魂界に来ていました。

竜弦の父・宋弦から譲り受けた古い通行証を使い、奇跡的に到着することができたようです。
竜弦「手癖の悪い親を持った事を初めて感謝しよう」
一心「自分の親をそんな風に言うからオメーも息子に悪く言われンだぜ」
そして──。

ユーハバッハの寝首を掻こうとしたバンビーズはユーハバッハによって全滅させられたのでした。
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